昨日、ある友人と飲んだ。
彼は誰もが知る大手ゲーム開発会社のデザイナーだった。
そこで彼はかなり知名度の高いゲームのデザインをして、
世界中にファンがいるゲームソフトを作りあげた。
ある時期にやり終えたという達成感と共にさらなる高みを求めて独立し、
フリーランスのデザイナーとなった。

彼はフリーランスのデザイナーとして今まで出来なかった仕事や、
やってみたかった仕事を受けるようになり、
途端に忙しく休めない日々を過ごした。

そして、休めない日々ともう一つ、
デザイナーとして優秀な妥協を許さない性格、
すなわち100%から120%のデザインをし続けて行くという彼の美学が彼自身を追い詰めて行く。
そしてその時期の彼のクライアントは、
妥協を知らない彼を知ってか知らずか、
個人では抱え切れないほどの仕事量を彼に依頼した。
また無理難題を押し付けてくるようになったらしい。

断ればいいだけの話なんだろうけど、
彼はピュア過ぎる、純粋すぎるのだ。

そして、そんな仕事に追われた毎日は彼の心を蝕んで行く。
彼はやがて「うつ」なり、死を意識するようになり、
死を望むようになって行ったらしい。
その頃、偶然に俺が送ったLIVE告知メールに返信をくれて、
その次のLIVEに彼は来てくれた。

その時どことなく彼の表情が冴えなく気になったので、
ピンと来た俺は
' 頑張り過ぎるな、今のままで良いんだよ。上へ上へと高みを求め過ぎず、
下を向いて生きて行こう' と話した。
我ながらバカな表現だが、とにかく言いたかったのは、
今のままで良いんだ、そして誰もがそれぞれの悩みを抱えて生きているという事。
だから、「下を向いて歩こう!」

そして彼に話した。
俺の先輩に、
今だにお酒の失敗談や他人に言えない恥ずかしい事を繰り返す人がいて、
少しもめげず、悪びれず、憎めない愛されキャラの人がいる。
ちょっと違うかもだけど、
釣りバカ日誌の浜ちゃんみたいな人。
はた迷惑なその先輩が人生をエンジョイして生きているんだよ、
そう、だから「下を向いて生きて行こう」と。


昨日、会った冒頭に「下を向いて歩こうは衝撃でした」と、言ってくれた。
まだまだ全開ではないだろうけど、
死と向き合ってはいないと感じた。

また一人、気になる人が増えたけど、
これも俺の運命(さだめ)だと思い俺も下を向いて歩こうと思う。